先週、岐阜県の三周ヶ岳に登った。三周ヶ岳は岐阜県と福井県の県境近くの山だが、その途中にある「夜叉が池」の方が三周ヶ岳よりも人気があり有名だ。
夜叉が池は標高1100メートルもの高い所にあり、きれいな水をたたえていて、年中水が涸れることがないという。それで竜神伝説となって崇拝され、色々な物語が生まれている。
その伝説の一つを基にして書いた「泉鏡花」の同名の小説で有名になったらしい。ここには福井県側と岐阜県側から登ることが出来るが、我々は今回岐阜県川から登った。
大阪からは日帰りは出来ないので、登山口のある「揖斐郡坂内村川上地区(現在は合併して揖斐川町になっているが…)」に、前日泊まって登ったのに、山の上のほうはご覧のようなガスが懸かっていて、何も見えずサッパリ駄目だった。
もちろん夜叉が池の写真も撮ったが、厚いガスの中で何も写らなかった。その代わりにという訳ではないが、宿泊した川上地区で朝早く撮った写真を見てもらう。
地区の戸数は20軒程なのに立派な神社やお寺があった。昔は今よりも戸数が多かったのだろうか?お寺の傍の大きなイチョウは、まだ色づいてなかったが地区の歴史が偲ばれる風格のある大きな樹だった。冬は2メートルを越す雪が降るとのことだが、そんな雪にも耐えてウン百年もの長い間地区の人々に親しまれてきたのだろう。
お寺の近くのお地蔵さんは、真っ赤な新しいヨダレ掛けをしてもらっていた。
あれ!六地蔵はよく見かけるが、一人多い?
朝の6時過ぎだと云うのに、小さなお堂の中で女性が一人熱心にお経を上げていた。
ここの地区の人は信仰心が厚いのだろう、神社もきれいにお掃除がされていたし、朝早くからこんなに熱心にお祈りする人が居るのだから…。
この集落から小学校のある広瀬地区まで、曲がりくねった昔の道では10キロ近くもあったそうだが、車のなかったその頃の人は大変だっただろう。
そんな不便な生活が、厚い信仰心をもたらしたのだろうか?