誰が歌ったのか忘れたが、何十年か前に「♪ 愛しちゃったのよお ララ ランラン …」なんていう明るい歌が、流行ったことがある。
僕は歌が好きな方ではないので、滅多に歌など歌わないのに、、カメラが壊れて沈みきった時に、ひょこっとこのメロディーが、頭に浮かんだのだからおかしな話だ。
その、おかしな話と云うのはこうだ。
僕のたった1台しかない、愛用のカメラが壊れた。別にカメラを落としたとか、何かにぶっつけたとか特別、ひどい取り扱いをした訳ではないのに、突然シャッターが切れなくなったのだ。
最近と云うより、ここ1~2年は写真を撮ることが僕の唯一の楽しみであり、それが人生の全てのような生活をしていたので、これには慌てた。
そこで早速カメラ屋に持って行っのだが、修理に1ヶ月位かかると云う。「うわあ1ヶ月もかかるのか、それはないだろう」と思っが、自分では修理できないので、仕方なく預けて帰った。
そして、家に帰る車の中で、困ったなあこれからどうしようと思ったが、「修理代が要らないので、まあいいか」、「壊れたもんは仕方がないや、出来上がるまで気長に待とう」と思ったとたん、この「♪ 愛しちゃったのよお」が「♪ 壊れちゃったのよお」との歌詩になって口をついた。
情けない話だが、「写真が人生だ」なんて、思っていたのが、修理代が要らないと思ったら、とたんに「♪ ララ ランラン」と浮かれる自分に、我ながらあきれている。
でも、退屈だ。だからと言って新しいカメラを買うお金もないし、修理が終わるのを待つしかない。だけど良かったなあ、メーカーの保証期限は過ぎていたが、カメラ屋の5年間保証に入っていて助かったと、貧乏人の頭は結局そこへいく。